建設国保とは? 建設国保のメリットデメリット 保険料安くなる⁈ 

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建設業従事者の加入する健康保険には、協会けんぽの他、市町村国保建設国保があります。建設業許可のための社会保険義務化には、協会けんぽの他、建設国保加入でも認められています。(一部で、協会けんぽだけと誤解されていますが)

建設業許可を取るような現場での仕事でなければ、市町村国保の加入でも構いません。

建設業国保の存在を知らない建設業者の方も多いようなので、建設業国保とは、メリットデメリットなど調べてみました。

加入のメリットは色々あ、一度検討の余地はありそうです。保険料が今より安くなる可能性もありそうです。

建設国保とは

建設国保とは、建設業の個人事業所(従業員が常時5名未満)や一人親方が加入できる国保組合です。

建設業の国保組合は、いくつかの団体があり、保険料、色々な手当金の金額、組合費が別途いるところ、途中で法人化できないところなど、それぞれ違いがあります。

今回は個人事業所(従業員が常時5名未満の所)、一人親方が加入できる建設業者の国保組合の一つ、「全国建設工事業国民健康保険組合」(通称、建設国保)について説明します。

建設国保と国民健康保険(市町村国保)は何が違うか

国民健康保険には「地域」国保と、「職域」国保があります。

「地域」は、その住んでいる市町村の国民健康保険のことです。自営業者や退職者、無職者が加入しています。

「職域」は、医師や弁護士、理美容師、建設業者が地域で集まりそれぞれ運営していく国民健康保険です。

フルグラ
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もちろん、普通の国保と同じく、

窓口3割負担など、全く一緒です。

高額療養費制度なども同じです。

建設国保のメリット

個人建設業者の高所得者は割安になる

建設国保の保険料は 業態別(事業主か、一人親方か、従業員か)、年齢別、家族構成で決まるので、所得は全く関係ありません

そのため、高所得者の場合、保険料負担が大きくなる市町村国保に比べるとかなり割安になります

国保と違い、現役で働く世代が多く加入しているうえ、国からの補助金もあり、運営は安定しており、市町村国保の運営ひっ迫での大幅な保険料値上げのような心配はないものと思われます。

個人事業主はお得

事業主は、従業員の保険料に対して、協会けんぽのように保険料を折半し、半分を負担する必要がないため、負担は少ないです。

建設国保の保険料はいくら?

例)30代一人親方、月額19,900円、30代妻、子は各6,600円 3人家族で月額合計 33,100円(R5年度)

例)50歳事業主で、月額24,900円(R5年度)

建設国保では、組合費、年会費は不要。毎月口座引き落としとなります。カード払い不可。年一括払い不可。

保険組合によっては、組合費があ集金の当番制や地域のボランティア活動に力を入れている組合などそれぞれに特色があるようです。

フルグラ
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集金制度や地域活動に力を

入れている組合など、同業者の

交流がある組合もあるのね。

後で法人化した場合、建設国保に残れる

個人事業者として、建設国保に加入後、法人化する場合は、社会保険の適用除外の承認を受け法人でも残ることができます

また、個人事業所でも従業員が5人以上になると、協会けんぽに移るか、建設国保で適用除外を受けて残るか選択します。その後、協会けんぽに移ることも可能です。

他の保険組合によっては、適用除外できず脱退となるところもあるので注意が必要です。

適用除外後は、建設国保と年金をセットで持つことになります。

法人化のメリットとして、会社としての信用力のアップ、節税対策、人材獲得など。

デメリットとして、法人登記や社会保険料負担がでてきます。

法人化しても適用除外を受け、建設国保に残れば、従業員の保険料を折半する必要はありません

国民健康保険(市町村国保)にない特典

病気やけがで連続4日以上入院した場合一日4,500円最大90日分の入院給付金が支給されます。コロナウイルスが蔓延していた際は、自宅療養でも生命保険と同様にこの手当金が支給されました。

また、インフルエンザや、肺炎球菌(65歳70歳)、帯状疱疹(50歳以上)予防接種補助金なども支給されます。いずれも年に一人2,500円

葬祭費支給もあり、本人死亡時は10万円支給や、本人出産の場合は、出産手当金一日4,500円最高90日間など。

フルグラ
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出産記念品でアンパンマン玩具や

食器セットなど、5千円相当の品が

選べるのもうれしい!

その他、保養施設宿泊の利用補助1名5,000円などもあります。

注)上記は、令和5年度の場合で、毎年多少見直されます。

同居家族が自営業で稼いでも、建設国保をやめなくてもよい

夫と一緒に建設国保へ妻が加入している場合、妻が自営業でお店を営んでいて、妻のお店の収入がかなりあったとしても、所得制限などはなため、全く問題ありません。

妻がパートで、勤務先で強制的に社会保険適用とならなければ、130万円以上になったとしても残ることができます。今は社会保険適用の範囲が広がり、その恩恵を受けられる人は少ないでしょうが…

建設業の息子と同居の両親が、建設国保に一緒に加入し、農業をしたり、個人商店をしていて収入があった場合も全く問題ありません。

建設国保には家族所得制限はありませんので、売り上げの上限など気にする必要がないのはメリットです。

建設国保デメリット

家族が多いと高くなる

社会保険(協会けんぽ)のように家族の扶養は無料ではないため、家族がいる場合、一人ひとりに保険料がかかります家族一人につき月額6,600円40歳以上の家族は介護保険を含むので一人につき月額10,100円です(R5年度)

そのため、建設業の夫だけが建設国保に加入。妻がパートや社員で社会保険に加入し、子供は妻の扶養でという人も多いようです。

一世帯で、国民健康保険(市町村国保)と建設国保の両方は持てない

住民票上の同じ世帯の中では建設国保と市町村国保を両方持つことができません。前述のように、農業の両親がいた場合も、一緒に建設国保へ加入してもらうことになります。

それでは都合が悪い場合もあるでしょう。その場合は、同じ家の中ですが、世帯分離」をして、息子一人の世帯に分け、住民票上は、一人世帯とすることもできます。

世帯分離にはメリットデメリットあるので確認が必要です。家族の扶養手当や家族手当がなくなる可能性などがあります。

最近は、「世帯分離」は、高齢の親だけの世帯「世帯分離」し、介護費用負担を減らすなどの方法にも用いられています。

従業員は保険料が高い

協会けんぽでは、従業員の保険料は事業主が半分払う、折半です。建設国保では、従業員は全額自分で払うことになり、負担は大きいです。

建設国保に加入できる業種(加入条件)

建設業国保の組合によって多少違いますが、一般的な土木、建築、左官、内装、電気、水道などの職種はOKです。

木製品の製造や、建設機材の製造などは加入できません。

建築設計士は加入できますが、CADを使って設計に従事する者は、建設現場で従事する仕事ではないとの判断で加入できないようです。測量士、土地家屋調査士も不可

加入判断が保険組合で分かれることもあるので、微妙な職種の場合、一度断られた他の建設業の保険組合にあたってみるのも良いかもしれません。

建設国保加入手続き

加入手続きは、県内の建設国保の事務所窓口に問い合わせて下さい。遠方の場合、郵送での申込受付も可能です。

年度途中からでも加入できます。市町村国保から移る場合、建設国保の加入が済み保険証が出来た後、市町村国保の窓口で新保険証を提示し、やめる手続きをして下さい。

必要書類は、住民票や、確定申告書(申告書の職業欄で建設業を実際営んでいるかの確認のため)や、その他発注書など追加書類が必要な場合もあります。

住民票は、世帯全員分の記載の住民票が必要です。住民票に名前のある人全員分の保険証のコピーも必要となります。(市町村国保加入の家族がいないか等確認するため)

まとめ

建設国保は、市町村国保や、協会けんぽと同じで、保険証としては全く同等のものです。が、市町村国保にはない、各種補助やサービスがあり、お得なことが多いです。

所得に関係なく、保険料は年齢区分等で分けて一律なため、高所得者ほど割安になります。

家族が自営業者の場合、所得制限がないのでお得です。妻の収入など一切関係ありません

個人事業主には、従業員の保険料の負担がなくメリットが大きいです。

デメリットは、家族が多いと、一人ひとりに家族保険料がかかるため、市町村国保の方が安い場合も。

市町村国保の保険料と見比べて検討して下さい。

自営業は年によって収入も変動しますので、収入が少ない年の翌年は市町村国保で、収入が多かった翌年は、国保料が上がるため、建設国保へと、その都度変えことも可能です。加入の手間はありますが。

情報、知識があるなしだけで、公的な保険料でも変わってきます。この記事も誰かに有益な情報となり、家計の節約の助けになれば嬉しいです

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